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国東通信

イベント&ワークショップ

アート&デザイン 2018 福岡

 6月30日と7月1日、二日間にわたって福岡市の中心にある官民共働型スタートアップ支援施設「FUKUOKA growth next」(旧大名小学校)において、第24回武蔵野美術大学地域フォーラム「アート&デザイン2018福岡」創造の穴~「 クリエイティブがイノベーション!? 」~が開催されました。
 私たちはGoodDayさんの協力を得て、子供たちと一緒にFLATSムーミン(mdf)を組み立てるワークショップを工作室で行いました。当日は事前登録の10組の親子に参加していただいて(参加無料)、GoodDayのスタッフさんや九州産業大学の学生さんたちに手伝っていただきながら約一時間。すばらしく楽しい時間になりました。以下の写真はそのワークショップの風景です。

 

 

 小学校低学年の子供たちが中心で、なかには学齢前の子達も混じっていましたが、皆んなとても集中していて、一気に組み立てていきました。いつもの私たちが行うワークショップと違うのは、このGoodDay FAB 工作室にはレーザーカッターの機械が常設されていることです。組み立てを始める前に素材のMDF(木製素材)をレーザーで切断加工するデモンストレーションを行いました。みんな食い入るようにレーザーの動きを追いかけていました。

 

 

 私が子供たちとワークショップを行う時にいつも心がけているのは、モノつくりの楽しさを伝えたいということはもちろんですが、特に意識しているのは、「同じ」ということ、「違う」ということを、同時に、体感として感じてほしいということです。たとえば組み立て作業は実際の部品と図面を見比べながら進めて行くわけですが、部品のカタチと図面上のカタチは同じものとして表現しています。でもじっさいに手触りのあるモノと線として描かれた図面は違うものです。「違うけど同じ、同じだけど違う」ということ。

 FLATSのコンセプトは「等価」という造形思想でできあがっています。これは一つの像を構成するすべての部品(部分)のカタチはそれぞれが差異を持っているが故にそれぞれの部品の価値は等価である、というものです。どの部品が欠けても全体像は成立しない。「違うからこそ、同じ」ということ。

 「同じ」で(同時に)「違う」という捉え方は頭で考えてもなかなかわからないことです。だから体感するしかない。モノつくりに深くのめり込んで行くことは、それを体感することの一つの道かもしれません。ワークショップはその入り口として有効かもしれません。

 ワークショップにはいろんな年齢のいろんな性格の子供達が参加します。手先が器用な子もいればそうでない子もいる。カタチに対する直感力に優れた子もいれば、図面に戸惑う子もいる。でも、それぞれ個性に違いがあるからこそ、すべての人の価値は同じである。あっというまに組み立てる子もいますし、人一倍ゆっくり丁寧に時間をかけて組み上げる子もいますが、参加者みんなが完成させるのを待って、最後に記念写真を撮る時の子供達の笑顔はいつも達成感に満たされているように見えます。

 

 

 これから夏休みの時期にかけてはワークショップの季節です。ご要望がございましたらお気軽にご相談ください。

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