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選挙日誌(番外編):余談ですが、総理官邸での経験

ちょっと余談ですが、僕が選挙のことを意識し出したのは約4年前「国東時間」の取り組みで、総理官邸に呼ばれた頃からです。安倍政権がまさにこれから働き方改革に取り組もうとしている時期で、解散総選挙が決まって当の政府もメディアも超バタバタしている、そういう時期でした。予定通り会議が行われるのか? 僕自身も不安でしたが、前日上京し朝イチでホテルを出て官邸に向かいました。初めての総理官邸。セキュリティーチェックを受け、一番乗りで官邸4階 大会議室に通されました。写真は他の出席者を待っているときに関係者が撮ってくれた写真です。平成26年11月19日(水)8時30分~9時30分「経済の好循環実現に向けた政労使会議(第3回)」これが正式名称です。

 

テレビニュースでよく見る、もの凄く長い机のある部屋です。映画「シン・ゴジラ」にも出ていましたね。そこに一人、また一人と出席者が席についてザワザワし始めます。麻生副総理、菅官房長官、甘利大臣、塩崎大臣、宮沢大臣、榊原経団連会長、三村商工会議所会頭、鶴田全国中小企業団体中央会会長、そしてスピーカーとして私の他に星野リゾート社長の星野さんなど、まさにテレビでよく見る人たちです。小泉進次郎さんも政務官として同席していました。解散を前にしてそれぞれの思惑が行き来するようなそんな雰囲気でした。その時僕が感じたのはなんだか普通の人たちだなー、という印象です。この人たちが実質的に日本という国を動かしているのか、という素直な驚きでした。それでも最後に安倍総理が入ってくると空気が一変して例えようのない緊張感に包まれます。この人だけは全然他の人と違いました。空気がビリビリするような、解散を直前に控え、多分あまり寝てないだろうな、という感じはありましたが、「一国の元首とはこういうものか」と僕も深く感じ入りました。その人が僕の2M前の席に着席したのです。緊張しないわけがありません。

 

それでも僕のプレゼンテーションはスムーズに進行し、最後に総理からコメントがあった「また松岡社長から、国東時間という話もいただいたが、これは地域創生の一つのアイデアにもなる。 国東に行けばこういう人生があるということになれば、全国から新たな可能性を求めて人 が集まるということになる。地域の特性を生かしたアプローチが必要と改めて感じた。」

 

その時の僕の直感では、安倍総理自身の素直な感想だったと思っている。台本ではなくてね。ああ、この人は理解してくれているんだな、と素直に思った。僕は現政権を擁護するつもりもないし、、どちらかというと批判するサイドなのだが、共感してもらったことは素直に嬉しかった。会議が終わって、塩崎大臣が駆け寄ってきて、私、国東半島の対岸の愛媛松山出身です、と握手を求められた。小泉進次郎さんも「感動しました、共感します」と握手をした。案外いい人たちなのかも?と、単純ではないはずの「僕」が単純に喜んでしまった。

 

政治家ってそんなに特別な人たちではないんだな、というのがその時僕が感じた印象なのでした。そしてこの国はいっこうに明るい兆しが見えない。むしろだんだん悪しき方向に進みつつある。

 

これまで僕が出会ってきた人、主にクリエーター、アーティストが多いのだけれど、自分の恩師「竹山実」も含めて、それこそ空間がねじ曲がるようなオーラを発する人間にたくさん会ってきた。それに比べて政治家は本当に普通の人に見えたのだ。

 

うまく結論づけられないが、これが選挙を意識し出した「きっかけ」です。まあ、実際に立候補の決断をするのはかなりの勇気が必要だったのだけれど。

 

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/seirousi/26_3rd/siryo4.pdf